結構昔の話ですが、都内の川にボラという魚が大量発生したっていうニュースがありました。
テレビで見た映像では、あまりの大量発生(都心の満員電車のようなレベル)に驚いたので、今でも良く覚えています。
大量発生したのは都心を流れる川でもあり、当時は獲って食べるなんて話題は全く出なかったような気が。
なので、ボラは食用に向かないのかと思っていた(私だけだったらすみません 笑)のですが、実はそんなことはないんだとか。
むしろ・・・
ということで、今回はボラについてお伝えしていきます。
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ボラの特徴(食べられるの?)
ボラはボラ科の大型魚で、体長80cmくらいまで成長します。ほぼ全世界の熱帯、温帯地方で獲れる魚で、日本では、北海道よりも南の地方に生息しています。
比較的、汚染に強い魚なので港湾や都市部の川などにも生息しています。
実は美味しい魚だった!
ボラは汚染された海・川でも生きられるので、汚染がひどい水から獲れたボラは臭くて食べられたものではありません。が、実はきれいな海で獲れたボラはとても美味しい魚です。
ボラは臭くて味が悪い、食用に向かない、というのは、水質汚染の進んだ海・川で獲れたボラのことを言っている、または食べた経験によるものなんです。
つまり、「ボラは食べれる」のです。
ボラは、身を食べることができるほか、メスの卵巣を塩漬けにし、乾燥させたものがカラスミとして食べられています。
西日本各地、台湾、地中海沿岸などでカラスミは珍重されています。
また、ギリシアにもボラの卵を食べる習慣があるようです。
ボラは出世魚
ボラは成長と共に名前が変わる、出世魚です。関連記事:出世魚はどんな種類がいて、どういう順番なの? 名前と一覧
ボラの稚魚は「ハク」、幼魚は「オボコ」と呼ばれます。
全長25cmくらいになると「イナ」、30センチ以上で「ボラ」と呼ばれます。
全長40cm以上に育ったものは「トド」と呼ばれる出世魚です。
尚、地域や地方によって呼び方は異なりますので、その点はご容赦ください。
「とどのつまり」ってボラのことだった!
ちなみに、”結局”などを意味する「とどのつまり」という語は、ボラの最終名である「トド」にちなんでいます。「とどのつまり」のトドとは、アシカの一種のトドではなく、ボラが大きくなって名前を変えたトドのことだったんですね。
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ボラの食べ方と味
「きれいな海で育ったボラは食べられる」というか、むしろ美味しい魚だったということがわかったので、ここからはボラがどんな食べ方をされるのかと、その味についてみていきましょう。
一般的に「寒ボラは美味しい」と言いますが、寒い時期に獲れたボラは脂がのり、身が引き締まっていて非常に美味しく食べられます。
つまり、ボラは冬が旬の魚です。
脂ののったボラなら食べ方は刺身が一番。
また、みそ汁の具にしたり、鍋物にするのもオススメです。
つみれ汁にするのもいいものですよ。
夏の脂がのっていない時期に獲れたボラは、フライにして食べるのがおススメです。
この食べ方なら、夏場でも美味しくボラをいただけます。
味は鯛やハマチといった白身の魚に例えられることが多いですが、脂ののり具合でも味わいが変わってくるようです。
他の食べ方としては、先ほど紹介したとおり、ボラの卵巣を塩漬けにして乾燥させてカラスミも珍味として親しまれています。
ボラのさばき方
続いては、ボラのさばき方について説明していきます。
ボラを美味しく食べるにはさばき方が大切です。
ボラは釣れたらすぐに締めます。
包丁でエラの根本を切ると血抜きができます。10分くらい水に浸しておけば、完全に血抜きできるでしょう。
ウロコとり器や包丁の背を使ってウロコをきれいにとり、頭を落とします。
頭を引っ張って、内臓を抜き取りましょう。
腹ビレを切り取ったら、お腹を裂きます。背骨のくぼみに残った血、ウロコ、膜などをきれいに洗います。
内臓やウロコのニオイが残ると、臭みを感じますから、丁寧に取り除くのがポイントです。
さばき方はそれほど難しくないので機会があればチャレンジしてみてください。
ボラの主な栄養と効能
最後にボラの主な栄養と効能についてご紹介します。ボラはガンやアレルギー、血栓を予防する効果があるとされています。
また、肝臓の解毒作用を高めるタウリンも含まれています。
ビタミン類やミネラルも豊富です。
記憶力を高めて、認知症を改善する効果・効能も期待できます。
ボラは体に良い栄養素をたくさん含んでいるので、積極的に食べたい魚です。
まとめ
今回はボラという魚について食べ方や味を中心に、
- 生息範囲が広いので、水の汚れた海、川で獲れたボラは臭みがあり美味しくないが、きれいな海で育ったボラはむしろ美味しい
- 脂ののった冬が旬
- 主な食べ方は刺身や味噌汁・鍋の具、フライなど
- 体に良い栄養素が豊富
ボラは汚れた川にも住んでいるので食用には向かないと思っている人が多いかもしれませんが、実が世界中の多くの地域で食べられているとか。
ボラさん、誤った認識をもっていてすみませんでした(笑)
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