モロヘイヤの茎に毒? 食べても大丈夫な理由とその食べ方

 
夏に旬を迎える栄養満点な野菜「モロヘイヤ」。火を通すと独特の粘りがあるのが特徴ですね。
 
モロヘイヤの食べ方は葉の部分を茹でておひたしなどで食べるのがポピュラーな食べ方だと思います。で、残った茎の部分って食べられるのでしょうか?
 
実はモロヘイヤの茎は毒が含まれている”場合があります”。
が、誤解のないように先にお伝えすると、基本的には安全な食材で、食べても大丈夫です。
 
どういうことなのか、ご説明していきます。

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モロヘイヤの茎の毒とは?

モロヘイヤは成熟すると茎などにストロファンチジンという毒素が含まれるようになります。
 
ここでポイントとなるのが、「成熟」している場合ということです。モロヘイヤは若い葉や茎を食べる野菜です。
 
市販されているモロヘイヤはこの若い時期の葉と茎が収穫され、売られています。つまり、市販されているモロヘイヤには毒の心配はないということです。
 
市販されているモロヘイヤの茎は食べれられる、食べても大丈夫というのが結論です。
 

家庭菜園では茎の毒に注意が必要

茎の毒に注意が必要なのは、家庭菜園のモロヘイヤです。
 
葉や茎が若い時期、つまり収穫時期を逃してしまうと、その茎にストロファンチジンという毒素が含まれてる可能性があります。
 
ですので、家庭菜園で採られたモロヘイヤの場合は、葉だけ食用とするというのが基本とされています。
 
生命力の強さから家庭菜園としても人気のモロヘイヤですが、食べる時には注意が必要です。
 

ストロファンチジンってどんな毒?

ストロファンチジンというのは、強心配糖体という成分です。

聞きなれない成分ですが、その作用を調べるとこうなっています。

心筋収縮力の増強、心拍動数の減少、房室間刺激伝導の阻止があり、そのほか利尿作用、催吐作用も有する。強心配糖体は安全域が狭く、感受性も個人差が大きい。過量に投与すると、吐き気、頭痛、不整脈などの中毒症状を呈する。
出典:日本大百科全書(ニッポニカ)


何やら難しいですが、簡単に言うと(元も子もないですが)通常時に摂取する成分ではない毒成分です。昔はアフリカで毒矢の成分として使われていたとか。
 
ストロファンチジンを摂取してしまうと、食欲不振、起立不能、下痢を発症し、ひどい場合は死に至ってしまいます。
 
モロヘイヤには種とそのまわりのサヤ、発芽したばかりの若葉にこのストロファンチジンという毒成分が多く含まれています。収穫期の葉、茎以外は食べないようにしてください。
 

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モロヘイヤの茎の食べ方

市販のモロヘイヤは茎も安全に食べられるということはわかりましたが、モロヘイヤの食べ方というと、葉の部分をおひたしにしたり、細かくたたいてとろろ状にして食べるのが一般的ではないかと思います。
 
では、茎ってどのような食べ方ができるのでしょうか。
 

固い部分もスープなら問題なし

モロヘイヤの茎もやわらかいところ、固いところがありますが、固めの部分も美味しく食べるならスープの具にするのがおすすです。
 
固さが気にならない様に細かく刻んで鍋に入れ、お好みの味付けのスープで召し上がってください。
 

柔らかい部分なら食べ方色々

茎の部分の柔らかいところであれば、炒め物や、鍋でゆでてから和え物や酢の物の具材に使うなど、色々な食べ方ができます。葉と一緒にお浸しにしても大丈夫です。
 

まとめ

モロヘイヤの茎に毒が含まれるかと、食べても大丈夫か、どういう食べ方ができるかをお伝えしてきました。
  • 若い時期に採られたモロヘイヤ=市販の物は毒は含まれていない
  • なので、売られているモロヘイヤは茎も食べられる/食べても大丈夫
  • 収穫期を過ぎてしまうと茎に毒成分が含まれることがあるので、家庭菜園のモロヘイヤは葉のみ食べる
ということがお分かりいただけたと思います。
 
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βカロチンやビタミン類をはじめとした栄養満点のモロヘイヤ、せっかくですから葉だけでなく茎も安全に美味しく食べたいですね。

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