師走とは、太陰暦/陰暦という、月の満ち欠けの周期を基準とする暦における12月のことを意味します。
師走という言葉の意味・由来は、「師はお坊さんの意味」で、「お坊さんも忙しく走る」時期だから、と教りませんでたか?お坊さんでなく、先生という人もいますね。
でも何で、忙しいのかと調べてみると、どうやらこのお坊さんや先生が走るという意味・由来以外にも、諸説あることがわかりました。
それも、誰かが走るという意味ではないものあり、たくさん存在するんです。
誰かが走るのが意味・由来という説と、そうでない意味・由来の説それぞれでまとめてみましたので、ぜひ参考にしてください。
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誰かが走るという説
最初に例として挙げた、お坊さんが走るという説も含め、誰かがはしるというのが意味・由来とされる説から紹介していきます。お坊さんが走る
まず最初に、お坊さんが走るというのが意味・由来とされる、多くの人が知っている、聞いたことがある説について再確認しておきましょう。昔はお正月前にもご祖先様にお経を唱える慣習があったため、お坊さんが忙しく東西南北に走り回る季節であるという説です。
ちなみに、お正月にご祖先様にお経を唱えるのは現在でも一部の地方では習慣として残っているそうです。
先生が走る
師というのが、お坊さんでなく、先生であるという説もあります。12月となり先生も忙しくて走りまわるという意味、由来です。
師がお坊さんであるという話と同じくらい、良く知られていると思います。
また、これらのお坊さんや先生は走るという説で」は、「師」が「走る」というのは、師が馳せる(はせる)という語源から、
しはせる ⇒ しはす ⇒ しわす
というという言葉になり、「しわす」のあて字として師走になったと言われています。
お坊さんでも先生でもない
師というのが、お坊さんでも先生でもないという説もあります。【師は師匠のこと】
まさに師匠の師であるという説です。年末であり師匠も忙しいという意味・由来なのですが、何の師匠であるかというのは定義されていません。
師匠が趨走(すいそう=チョコチョコ走る)ので、師趨(しすう)がやがて、しわすになっていったと言われています。
【師は兵隊のこと】
師という字は、師団、つまりは兵隊であるという説です。年末になると兵隊が走り回るというのが、意味・由来とされてます。
その他にも、漁師が走るというのもあり、いろいろな説が存在します。
年末になると忙しいというのは、今も昔も同じなんですね。
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誰かが走るという意味・由来ではない説
続いて、走るというのが意味・由来ではない説です。「何か」が「終わる」という説
「し」+「果す(はす)」という言葉を語源としているという説になります。果すというのは、終わるという意味ですので、「し」が終わるという言葉だったということです。
で、この「し」が何を示しているかと、
- 仕事・・・「し」ごと(1年の終わりの仕事納め)
- 年・・・と「し」(12月だから1年の終わり)
- 日・・・「ひ」がやがて「し」に
- 季節・・・「し」き(四季)
当て字であるという説
昔(奈良時代や平安時代)は12月のことを「しはす」と呼んでおり、のちにその読みに合わせて、師走と言う字をあてたという説です。いくつかの書物で12月のことを数字で表記し、「しはす」と読んでいるので、根拠のある説と言えますね。
まとめ
師走の意味・由来として言われているものをまとめてみましたが、いかがだったでしょうか?主なものだけを整理しましたが、それでも
- お坊さんや先生など、誰かが走る
- 「し」が終わる
- 「しはう」の当て字
ちなみに、辞書で師走を調べても、説明の内容が辞書によって全く違っていて面白いですよ。
例えばこちら ⇒ コトバンク
ここからは完全な私見ですが、師走の意味・由来は1つではなく、12月またはその時期を表す、発音の似た言葉が、地域や人、時代によっていくつかあったのではないでしょうか?
やがてそれらが合わさり、師走と言う1つの言葉になった。つまり師走の意味・由来は1つではないのではないかと。
そうすると、今回紹介した意味・由来の説は、どれが正解ということではなく、いくつかが正解ということになりますね。あくまで個人的なえですが、どうでしょうかね (^^;